南條愛乃楽曲感想
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30代の視点からエールを送る参考書的アルバム「サントロワ∴」全曲感想

雨乃 晴(あめの はる)
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聴けば聴くほど元気になっていく、そんな心地よい空間

こんにちは、雨乃 晴です。

今回は南條愛乃さんの3rdフルアルバム「サントロワ∴」の全曲感想を書いていきます。

このアルバムは7月12日の南條さんの33歳の誕生日に発売され、
「3」にまつわる様々な仕掛けや、30代の南條さんが同じ30代に向けてエールを、
そしてまだ10代、20代の人には「参」考書になったらと言うコンセプトで作られています。

作曲は全て女性作家、南條さんに縁のある豪華作家陣!

前作の2nd フルアルバム「Nのハコ」では「南條愛乃はどう見えていますか?」と言う投げかけの元、
作詞をお願いするコンセプトで作られていましたが、今回は作曲を豪華作家陣が行なっています。

そしてその作家陣は全て女性。
働く30代女性を描くこのサントロワ∴にぴったりの人選でもあり、
アルバム全体の雰囲気にもそのことが色濃く出ていると思います。

それでは、アルバム収録曲の紹介です!

アルバム収録曲は全12曲!多彩な楽曲が力をくれます

収録されている楽曲は10曲めの光のはじまり以外は全て新曲になっています。

それだけでもボリューム満載のアルバムなのですが、一曲一曲の密度が濃いものとなっています。
ただ味が濃いと言うわけではなく、何度聞いても飽きのこないそんな楽曲が詰まったアルバムです。収録されるタイトルはこちら!

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それでは、1曲ずつ感想を書いていきます!

It’ll be dawn soon.

作詞・作曲:川田まみ  編曲:安瀬聖

1曲めはIt’ll be dawn soon.です。
この曲は南條さんのアルバムの恒例とも言える、静かな空間から始まることを継承しつつ、
アルバム全体の期待感を膨らますそんな曲です。
日常的な空間から徐々に音楽の世界に溶け込んでいき、そして夜明けとともに目覚める
そんな印象の曲です。

歌い出しは静か。
ささやくような歌声で南條さんの透き通る歌声を堪能できるのですが、
特に2コーラスめからは曲も大きく展開していき、清々しい朝の情景が目に浮かびます。
完全に陽が昇っていないでも何かが始まるような、そんな空間に誘ってくれます。

誇ノ花

作詞:南條愛乃  作曲・編曲:丸山真由子

It’ll be dawn soon.でアルバムの世界に引き込まれた後に
ズバッと切り込んでいく南條さんの声は和風テイストなロックな楽曲に乗っていきます。
この曲を初めて聞いたときは今までにないテイストの曲だったため、
このアルバムには他にどんな曲が入っているのだろうとワクワクしたのを覚えています。

ここからアルバム本編という感じなのですが、この曲は母親への想いを表現しています。
30代の強い女性像、力強く生きていく姿を母親に重ねて歌い上げています。
その理想的な女性に近づくために自分も強く生きるという決意を感じます。

“涙の数数えても強いわたしなれなかった”

このフレーズを最初に聞いたときに、ZARDの「負けないで」が浮かんだのですが、
30代の人たちがよく聞いてきた曲であると思うので、
そういうフレーズが入ることでより身近に感じられるのかなぁと思いました。

ユアワールド

作詞:南條愛乃  作曲:しほり  編曲:安瀬聖

次のユアワールドでは背伸びしない等身大な30代を表しているように感じました。
日常感の強い歌詞で、毎日いろんなことがあって大変だけど、なんとかやっていこうよと言う
背伸びをしない自然体な雰囲気の曲だと思います。

曲調も少し心が踊るような軽快さもあり、自然に笑顔になるような曲です。
こういった前向きなフレーズが散りばめられた曲は何気なく聞いていても穏やかな気持ちになれますね。

逢えなくても

作詞・作曲・編曲:奥華子

破壊力のある曲です。

いや、ほんとこの一言につきます。僕の中では。
奥華子さんと南條さんの組み合わせで生まれたこのオリジナルソング。
想像以上に心を締め付けられました。

ガーネットのカバーであったりで南條さんが奥華子さんの歌を歌うことはあり
その曲でも声質や歌い方が好きだったのですが、
今回は南條さんのために作られた曲で、奥華子さんの世界観と南條さんが混じり合ったこの空間が本当に素晴らしいなと。

青春失恋ソングにも感じられるのですが、ここはサントロワ∴の世界観に沿って大人の女性の恋愛についての歌詞になっています。
歳をとっても不器用なままの恋愛をしているそんな愛らしい女性の姿を切なくも美しく表現している奥華子さんは本当にすごいなぁと思うとともに、
その曲をさらに感情に訴えかける歌声で表現する南條さんも言葉にできません。

螺旋の春

作詞・作曲・編曲:橋本由香利

逢えなくてもで色々なものを持って行かれた後に優しく降り注ぐこの曲は歌詞をしっかり聞いてほしいと思った曲でした。
繰り返す日々で1年は回り続けていくけど、その回る時間は円ではなくて螺旋のように上に上がっていっていると言う、変化がないように感じられても少しずつでも上に登っているそんなエールをくれる曲です。

「頑張れ」と直接的な表現でもなく、少し生活に落ち着きのでてきた30代だからこそ変化の乏しくなってしまった生活の中、降り注いでいる光に気づかせてくれる、そんな楽曲です。

pledge

作詞・作曲:川田まみ  編曲:井内舞子

エッジの効いたギターサウンドから一気に雰囲気を変えていくこの曲は作詞作曲は川田まみさんです。
力強いサウンドとフレーズでロックな南條さんを堪能できます。
「決意」に満ちたこの曲は自分との約束を守ると言う強さを感じます。

先陣を切って道を切り開いてきたからこそ見せれる強さを見せつける。
そんな大人の格好良さを感じる楽曲です。

30代でもまだまだ力あり余ってるよ!まだ負けちゃいないよ!と言う力をもらえる曲です。

ゼリーな女

作詞:KOTOKO  作曲・編曲:井内舞子

KOTOKOさんの描く歌詞はファンシーでありつつも少し毒が含まれていててスパイスが散りばめられているので独特な世界観に引きづりこまれますね。演出等も含めてライブで聴きたい曲でもあります。

今回の楽曲も30代女性やその周りの環境について風刺しつつもキャッチーな表現でまとめています。
女性の本音も混ぜつつ、それを繕う姿も描いています。

Nのハコで人気だった「idc」とはまた違った方向性の曲なのですが、そちらも彷彿させるKOTOKOワールドな楽曲です。

30代女性を大切にしましょう(笑)

OTO

作詞:山本メーコ  作曲・編曲:未知瑠

ガラリと雰囲気がここでも変わります。
このアルバムの中で1番好きかもしれないのが、この「OTO」なのですが、
不思議な空気感を持つサウンドに区切り区切りで紡がれるストーリー性のあるフレーズが相まって独特の世界観を作り上げています。大人の魅力を感じますね。

この世界観が本当に心地よく、Aメロ、Bメロ、サビで曲の展開が大きくなっていくのも閉塞感からの解放が感じられ、「OTO」音に対する希望や期待を連想させます。

僕も実際そうなのですが、音楽と感情はすごくリンクしていて、
感情で聴きたい曲を選んだり、もしくはふとした瞬間に聞いた曲でその当時の気持ちを思い出したり、
そうやって感情と音がリンクしていることを表現していて、
そしてその音で耐えてきた感情を解放するところまで描いています。

作り上げてきた空虚な理想像が優しい音で綺麗に洗い流されるそんなイメージを感じました。

スキップトラベル

作詞:畑 亜貴  作曲・編曲:川田瑠夏

社会人なら誰しもが一度は思うことでしょうか。
「旅に出たい」
そんな妄想じみたことではあるのですが、決めなきゃ決まらないと言う通り旅に出る曲です。

荷物持たないで全部買っちゃおう、など経済的に余裕のある大人だからこそできる旅の情景が浮かびます。
ゼロの状態から旅に出てその場所、その場所の色に染まる。
ひたすらに走り続けてきた日々から少し離れて、自分を見つめる。

そんな時間を持つのも30代の魅力なのではないでしょうか。
いやー旅に出たいですね笑

光のはじまり

作詞:南條愛乃  作曲・編曲:未知瑠

このアルバム唯一のタイアップシングル曲です。
アトムザビギニングのテーマソングになっている通り、青春をモチーフにした楽曲なのですが、
このアルバムの中でも違和感なく溶け込んでいて、
少し青春を懐かしむような感情さえ抱きました。

キーが高く無理をして歌っているようにはじめは感じたのですが、青春のガムシャラ感を出すためにあえて荒いテイクを採用したことを知って、すごく納得しました。
上品に歌ってはこの曲はここまで好きにならなかった気もします。

アルバム本編がここまでで残り2曲はボーナストラック的な位置付けになっているようで、
ここで一区切りつく形となります。アニメのエンディングということもあってか終わったなーという感じもしてしまいました。

Latest Page

作詞・作曲:しほり  編曲:井内舞子

光のはじまりで一区切りを終えた後ボーナストラックのように、ライブでいうとアンコールのような感じで始まるLatest Pageはこれまでの道のりを振り返り、そしてこれからも続いていく道を歩いていくそんな気持ちになる曲です。

新しいことにチャレンジする不安や、それを乗り越えてきた自信、
戻ることも止まることもない時の中を過ごしてきた30代だからこそ人生の前半部分の振り返りと後半部分への期待を表現していると思います。

1日1日を大切にしていこうというポジティブなメッセージが明日への一歩を軽やかにしてくれる気がします。

・R・i・n・g・

作詞:南條愛乃  作曲・編曲:丸山真由子

そして、アルバム最後の曲は「・R・i・n・g・」です。
この曲を初めて聞いたときは軽やかで気持ちのいい曲だなぁと思っていたのですが、
楽曲に込められた想いを知った時に感情が溢れてきて涙したのを覚えています。

呼びかけてくれるように紡がれる歌詞は全て僕たちファンに向けられたメッセージで
南條さんが手渡しで丁寧に届けてくれているように優しく歌い上げられてます。

そしてこの曲には様々なファンサービスとも言える仕掛けがされています。

まずタイトルの「・」の数は5周年を迎える南條さんにちなんで五つとなっていたり、
2コーラス目には同じくファンに向けた想いを表現した「光」の音源が響いてきたり。
歌詞に使われているフレーズも今までの楽曲から散りばめられています。

これまでに出会ってくれた縁、そしてそこから生まれた絆、最後には愛へと変わり、
それが続いてくれるようにリングになって欲しいという想いを感じました。

サントロワ∴は三角をモチーフにしているのですが、その最後の曲が・R・i・n・g・という円になるのも南條さんらしい表現だなぁと思います。

この曲に関しては書いても書き足りないのでまた別の記事にしようかと思います(笑)

多彩な楽曲の中で感じたこと

サントロワ∴の全曲感想を書かせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
あくまで個人的に感じたことなので正解はないと思っていますが、このアルバム何度聞いても本当に飽きがこないんです。
ずっと聴いていられて、しかも元気になっていく。

それはアルバムの中の楽曲、一つ一つが本当に生き生きしていているからでしょうし、
どの曲もポジティブな思考にしてくれる仕掛けがされているからだと思います。

ライブで聴くのが今から楽しみですね!
9月16日(土)からサントロワ∴を提げたツアー「・R・i・n・g・」が始まっています!
この楽曲たちがライブでどんな姿に成長していくのかワクワクしながら参加したいと思います!

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雨乃 晴
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こんにちは! ライブ大好き勢だった2010年代を経て、今は子育てしつつ可能な限り音楽を楽しんでいます!fripSideの楽曲感想を中心に様々な記事を書いています!
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